2008年5月27日〜2008年6月13日 中欧紀行 中編その5 |
2008年6月5日 つづき 順路に組まれていない所には、叢がぼうぼうと茂っており、今に人の英知と人手を持ってして築かれたものでも、やはり自然という巨大な存在の前には取るに足らないものにすぎず、いつかは飲み込まれてゆくのであろう。 |
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そんなことを考えながら、オトナの気分に酔いしれていると、下の方からパンパンと騒がしい音が。遠足に来ている児童たちが玩具のピストルをぶっ放しています。ちょっとうるさいが、オトナの余裕でここは我慢するとしましょう。 |
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入り口と反対側の城壁に沿って斜面を下っていくと、城内の喧噪が嘘のよう。それに取って代わってころころ、りいりいと、こおろぎたちの鳴き声が聞こえてきました。一瞬、旅をしていることを、忘れそうになってしまいました。 |
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てくてくと下りていくと、こちらからあっさりと街に出ることができそうです。来るときの苦労は何だったのだろう、と後を振り返ると立派なお城がそびえていますが、お城は別に戻って来いとも何も言いません。 今まで築き上げてきたもの、やり残してきたこと、後に置いてきたことに未練がないかと言えばそうは言い切れない。その判断が正しかったのかどうかも、よく分からない。立ち去ってみて初めて、それらの大きさにショックを受けることもあるかもしれない。しかし今は、前進するしかない。すべてはもはや、『後の祭り』。前進が進歩に、そして進化になってゆくことを願い・・・ |
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さようなら、そしてありがとう、スピシュ城。 さて街に着くとちょうどタイミングよくバスが来て帰ることができました。 プレショフについたらバスターミナル近くのちょっと人気ありそうなアイス屋でアイス買って、途中スーパーで日本びいきのおじさんに話しかけられつつ夕食買って、宿に戻ると、案の定、宿の近くの広場では『お祭り騒ぎ』です。スリに気をつけつつ、音楽の演奏や踊りに見入ります。 古来より人々が喜びを表現する『お祭り』。そしてお祭りの時に誰かが誰かに恋心を抱くのはどこの国でも同じようで、民族舞踊を踊っている若い衆と娘さんたちの視線の複雑なことったら。微笑ましい気分にさせてくれました。 |
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オイルサーディン、カッテージチーズ、トマトの夕食を早めにすませて、床に就きました。 あすは、スロヴァキアを発って、ハンガリーのブダペストへと向かいます。 |
後編以降製作中です
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