クロイワツクツク
Meimuna kuroiwae

オオシマゼミとともに沖縄の秋のせみ、クロイワツクツクです。沖縄で撮った動画です。ご覧下さい。




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ジーーーーワッ ジワッ と聞きなされる鳴き声ですが、見た目がすごく似ているオオシマゼミや、ツクツクボウシとは似ても似つかないロウトーンヴォイスです。進化の過程でどんどんトチ狂ったような鳴き方になってゆくこの仲間の中で、あえて地味な鳴き声をチョイスするあたり見た目のかわいらしさとのギャップを狙った確信犯でしょうか。

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オオシマゼミ同様ツクツクボウシより若干緑味が強い美しい色をしています。大きさは4センチちょっとでオオシマゼミよりは小さく、普通のツクツクボウシくらいです。

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どちらかというと午前中から昼下がりによく鳴くようです。わたくしの泊まっていた宿のすぐ近くでは、朝出る時にクロイワツクツクが鳴いていて、夕方帰ってくるとオオシマゼミが鳴いていました。

「ワッ」の所でお尻をプリッとかわいく動かします。


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このせみはかなり長い時間、鳴き続けるのですが、実はこの怠けたような声は長時間鳴くための省エネ対策なのでは?とわたくしは思っています。声が低いという事は振動数が低い(ゲームで連射をする時、速く連射するためにはどれだけ力まないといけないかを想像してみて下さい)、つまり少ないエネルギーで長く鳴ける訳です。

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腹弁の形はオオシマゼミとだいぶ違ってほっそりした柿の種のような形です。

鹿児島の大隅半島南部から奄美、沖縄にかけて住んでいます。住んでいる所によって少しずつ鳴き声が違うそうなので、今度は鹿児島で聞いてみたいです。


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たまたま同じ場所にいたので並べてみました。上がクロイワツクツク、下がオオシマゼミです。色、柄など全くと言っていいほど似ています。



2006年11月上旬 沖縄本島での思い出


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